Super Low Seat Project 理想のポジションを求めて


 Jettaはなかなかいい車なのですが、ドライビングポジションには不満がありました。

日本人体型の僕にはシート座面が高すぎ、頭がほとんど天井に当たりそうで常に圧迫感があります。実際ヘルメットを被ると完全に当たってしまって、首が微妙に曲がってしまう位です。何とかシート高を下げたかったのと、長いシートバックによる、より良い肩のサポート性を求めてRECARO Style-DCに交換しても、US仕様RECAROシートレールを使った限りでは、残念ながらシート高はほとんど 下がりませんでした。横留め系のバケットシートなら社外品のシートレールを使って容易にシート高は下がるのですが、下留系めのリクライニングシートの場合、構造的にシート高 を下げる余地はあまり残されていません。

その後Konigシートフレームを購入し、ローシート化の加工してから取り付けても、 今ひとつ低くなりません。更なる低シート化には溶接も含めた大改造が必要になるため、なかなか手をつけられずに「こんなものか」と思いながら数年乗り続けていたのでした。

ところが、何の因果か再びNYに赴任になり、セカンドカーに05 SUBARU Legacy 2.5GT Limitedを購入してからというものの、とっかえひっかえ乗ることによって、いろいろとJettaの不満点が浮き彫りになって来ました。その最大の不満点はやはりシートの高さ。そこで今まで我慢していたシート高を更に下げ究極のポジションを得るため、スーパーローシート化プロジェクトがスタートしたのでした。

 第1段 Konigベースフレーム  2002/6/29〜6/30
まずはローシート化の第一弾、Konigのシートフレーム(右)です。これは日本仕様のRECAROフレームと同様に、曲げた鉄板で出来た単純な構造のため、左のUS仕様RECAROパイプフレームと較べ、加工の余地があります。ちなみに加工前の写真は撮り忘れました。。

一方RECAROフレームの良い点は、フレームごとスライドするので、シートベルトアンカーも一緒にスライドし、純正シートと使い勝手が変わらないことでした。

加工後のKonigフレーム(右)と、RECAROパイプフレーームの後ろ部分の高さ比較です。後部では1cm以上、低さを稼いでいて期待度抜群です、でも結果から言うと、実際の着座位置はずっと前方のため、期待したほどは低くはなりませんでした。

ちなみに加工箇所は、後部の車体側レールとの勘合部を可能な限り上方に移し、余った足部の鉄板をカットしました。 前部の車体との取り付け穴も可能な限り上方に開けなおしています。

加工後のKonigフレームを取り付けたところ。VW独自?(SnowBoardのBurtonもだけど)の3点止めです。かなり後ろ下がりの傾斜が付く事になり、シート位置を前に スライドするにつれて高さが上がってしまいます。

シートを取り付けた状態がこれ。きっちりクラッチが踏める位置にポジションをあわせると、シート はかなり前よりとなり、結果シートレール傾斜の斜面の上の方に位置することになります。そのため思ったほどシート位置は下がらなかったんですねー。

これ以上下げるにはステーを新設しない限り構造的に無理で、強度を考えると溶接は必須となります。

ちなみに見てのとおり座面にはかなりの後傾がついてます。ただブレーキング時に お尻が前にずれにくく、意外とすぐに慣れました。3年程このVersionで乗ってましたが、Legacyと較べると座面が高い!

この写真では撮った角度が違うので解りにくいですが、R32の純正Konigシートと較べても全然高い!

というわけで、究極のドライビングポジションを求めて、Super Low Seat化プロジェクトをスタートすることにしました。

 Super Low Seat Rail製作  2005/8/21〜2005/9/05

今まで構想は練っていたものの手を出さなかったのは、シートレールには通常の加減速やコーナリングによるGだけでなく、事故の超絶な衝撃にも耐える強度が要求されるため、溶接が不可欠なためです。さすがに溶接機は持ってない。

まずは腰に来そうなのをぐっとこらえてRECAROをひっくり返し、寸法を測りながらあれやこれや考えました。

サイズをメモしてLOWE’Sという何となくシートが低くなりそうな名前のホームセンターに行って、1/4インチ厚の鉄L字アングルを購入。

外したシートは取り付けるのが面倒なのでLegacyでお買い物。こういう作業は車が2台あると助かる。

今まで使ってた金ノコがあまりにぼろかくてすぐに刃が外れて作業効率悪いことこの上なかったので、我慢できずに新調。大人は時間をお金で買うのです。

ご覧のように約6mm厚の鉄に穴を開け、切る。小さい部品だからいいものの、結構力が要ります。ドリルも切れなくなってきたので、グラインダで研ぎました。

ちなみに夜なのでガレージのドアを閉めて、扇風機を回しながらの作業。

翌週末、切り出した鉄材をグラインダで削り形を整える。
夕方に削ると花火みたいで綺麗ですが、キュイーンという住宅地にそぐわない甲高い音が、近所迷惑なのが玉にきず。

ただ夏なので、みんな窓閉めてエアコンかけてるのでそんなでもないか。

ちなみにこいつの製作に数時間費やしました。

で、何を作っていたかというのがこれ。

シートレール前部を下げて、且つシートレール全体をペダル側に近づけるためのアダプタです。

これによって後傾したシートレールの、後部よりの下がった位置に座る事ができ、夢にまで見た、ゆとりのヘッドルームが実現するはず。

形になると嬉しいもので、重いシートを持ち上げ、ワクワクしながら仮組みです。

恐る恐る座ってみると、パーフェクト!! 頭が天井につかえる圧迫感から開放され、座面の傾斜の減り具合もちょうどいい感じ!相対的にハンドルが高くなったので、目一杯下げて何とかOK。やったー!!

これで溶接に持ってけます。

ちなみに保険料を安くし、いざと言うときの妻のために、しのいで開いてしまったエアバッグも同時進行で交換。

写真のアクセルペダルの右に見える赤いラベルの箱が、エアバックコントローラです。他に左右のエアバックと、ステアリング内のスパイラルスプリング(エアバッグの導線)、助手席エアバックカバー&ブラケットを交換。

これらの部品は新品だと軽く$2000は超えてしまうので、全てVW Vortexで売りに出していた人から中古部品を購入しました。

さて本題に戻り、シートレールを外し、話を付けてあった会社のManagerに渡す。知り合いのテックが修理屋で働いていて、溶接してくれるという。翌日早朝にショップに寄って溶接してきてくれた。仕上げも完璧だし、なんとタダで作業してくれたそうだ。このケチなアメリカで殊勝な人もいるものだ。感謝!!! Managerにはチップとして$20あげました。それでも溶接代としては格安。
反対側はこうなってます。L字型に左右とも溶接してもらいました。

ボルトは溶接後は必須であはないけど、残しておこう。

仮組みして問題ないことを確認。あとは塗装すれば本組みできます。
木に吊るしてペイントです。

あまりに天気が良かったので、3回塗装したあと、このままにしてLegacyでMontaukまでドライブに行きました。

最後にもう一回、USA仕様RECAROベースフレームとの比較。

強度はどう見てもRECAROパイプフレームの方が上ですが、シート取り付け面の位置が高過ぎ。

やっと本組みです。

マウスのカーソルを左の写真の上に持ってくると、旧Konigシートレールに変わります。

ちゃんと比較用に撮影した訳ではないので、カメラアングルが微妙に違いますが、レール全体がペダル側(左)に移動してるのが解ると思います。

前側はほぼフロアに接しているので、これ以上下げられません。

Super Low Seat化プロジェクト完成!! 上の写真もマウスオーバーで加工前の写真に変わります。アングルがバラバラなのはご愛嬌。

下留めのRECARO AM19シリーズでは、この高さはほぼ最低でしょう。これ以下はシートフレーム自体を新設計にしないと無理ですね。

いやーこれでヘルメット被っても首が真っ直ぐなままでいられるし、圧迫感がなくなってドライブも快適。シート高が下がったことによって、シート自体は少し後方に下がっていて、より両足を伸ばしたリラックスしたポジションになりました。めでたしめでたし。

 

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