Oil Cooler 期せずしてPart2!


 約1年の構想・調達・製作期間を経て完成したオイルクーラーは、いい感じに夏の油温上昇を抑えて効果絶大でした。ところが装着してわずか2ヶ月後のしのい走後悔行会であっさり潰してしまったのでした。

まあ不幸にして(と言っても単なる自分のミス)クラッシュしてしまった訳ですが、過酷な真夏のしのい15分間全力走行でも油温は118℃までしか上がらない(以前はすぐに126℃に達してクールダウンラップが必要だった)確認ができました。また水温に影響を与えないが左前からのヒットに弱い、左フェンダーエリア内装着ながら、何とか自走で帰って来れたのも、上下アルミブラケットをサイドのボルトで剛結し、クーラコアにストレスを与えないフローティング構造が正しかったことの証明となりました。

1度付けてしまったらオイルクーラーなしでの生活?は考えられず、Jettaを直すと決めた瞬間からオイルクーラーの復活プロジェクトもスタートしました。1度作っているので構想を練る時間は短縮でき、まずは壊れたパーツの調達から始めました。。。と言ってもあのめくるめく現物合わせの世界をもう1度味わうと思うとちょっと思いやられますが、、、折角の2回目なので、コンセプトは継承しつつ初回の反省(コアとサブフレーム間のクリアランスの少なさ)をフィードバックしてよりいい物作りまっせー。

  ちなみにこれがクラッシュした翌日の写真。左前から土手に突っ込んだ衝撃でFバンパーとラジエターサポートが曲がっています。左Fタイヤもリムから外れていたので、左Rホールをフロントに持ってきて、リアにテンポラリータイヤをつけてしのいから帰ってきました。これがテンポラリータイヤでの初走行でもありました。

いやしかし痛いですねー。虎の子のJettaだけに。全て自分のミスのせいなので、逆に絶対直してやる、と思いましたね。

 破損の具合とパーツ調達・修正  2004/9〜2004/10
で、こいつがひしゃげたFリップを外して見た、ダメージを受けたオイルクーラーです。

黒いTDIステーがグニャリと変形してクラッシャブルボディのように衝撃を吸収しているのが解ります。鉄はこういう有事?の際にタフぶりを発揮する!

ステンメッシュホースも一部変形しているので、カットで行けるか、作り直しか。ホースエンドは増し締めでオイルのにじみも止まったので、再使用できそうです。

調達が必要なのは、↓変形してしまったSetrabコアとEarl'sアルミブラケット。

オイルクーラーを外してみると、Setrab製コアはパンクこそしていないものの、全体的にひしゃげて平行四辺形になってる。オイル取出し口も斜めになってます。こいつは迷うことなく交換ですね。コアを上下(写真では左右)からはさんでいるEarl'sアルミステーは、再加工の手間を考えると一瞬だけ迷いましたが全体的にひしゃげているし、タップ切った雌ネジもいくつかなめてしまっているので、やはりこいつも買い直し・加工です。

右の黒いTDIステーも複雑に変形してます。こいつはVW純正部品1H0145808で、国内にないA3-TDI用です。新品入手しようとしたらUSA-VWから取り寄せなきゃいけないし、それなりに面倒な加工もしてるので修正でいきたいところです。タフな鉄製だし。

TDIステーから生えているアルミのL字ステーは、そんなにひどく潰れていないので、修正して再利用。アルミは修正すると極端に強度が落ちますが、それなりにメンドイ曲げ加工をしているので、再製作する気が起きません〜。まあ大丈夫でしょ。ぶつけない限り折れなさそうだし。

で、結局TDIステーはJetta復活を託した横須賀板金にお願いし、社長自ら板金修正してくれました。しかもフリーで。ホント職人気質!Thanks a lot!! 感謝感謝!

定盤?の上でハンマーと当て金?だけで、どんどん元の姿に戻していく職人技には感激しましたね!おかげさまでぼぼ完璧に元に戻りました。これでUSAから新品取り寄せ→再加工することなく、再塗装のみで使えます。

鉄という素材は複雑に塑性変形してしまっても、職人の腕にかかればかなりのところまで戻せるものなんですね。僕はアルミ・チタン・カーボン大好き人間ですが、鉄という素材を見直しました。

ところで社長の後ろの銀色の車はフルレストア中のマセラッティ。腐食したドアは鉄板を曲げて一から作ってました。う〜んホント職人技!

で、残るシュラウド(エアダクト)は時間かけて作った事などお構いなく、ご覧のとおり原型も留めぬただのアルミくずに。。。

もともと軽量化のため、わずか0.2mm厚のアルミシートをで作ったため、強度はたぶんボール紙程度。。そのためひとたまりもなかったのでしょう。ただこれだけ柔らかいと、こいつがヒータコアに刺さるなどの2次災害の危険性はないですね。

修正はどうあがいても無理なので、迷うことなく再製作決定。前作は寸法が若干ずれていたので、今回は採寸し直してちゃんと作ります。

衝撃を受けていないサンドイッチブロックは、勿論そのまま再使用可。

結局新たにUSAから輸入するのはクーラコアとEarl'sブラケット。ところが、SetrabとEarl'sを両方扱ってる業者が見つからなかったため、今回はコアもEarl's製にすることにしました。Earl'sコアのほうがちょっと安いしまあいいかなと。作りは若干Setrabのほうがしっかりしてますが、Earl'sブラケットに無加工で付くのは楽。

購入はFluid Systems Engineeringより。ついでにアルミエンドスパナや予備のステンメッシュホース、ホースクランプなども買ってしまいました。海外通販は送料がそれなりにかかるため、ついつい小物を買い過ぎちゃう傾向にありますね。

 コアユニット製作  2004/10/09〜2004/10/31

 前回ほどではないですが、今回もクーラーコア周りの製作に一ヶ月もかかってしまいました。基本的にめんどくさがり屋なのに丁寧に作業する性分なのと、秋は一年で最も山が綺麗な季節なので、ついつい作業は後回しで出かけてしまっていたためです。

まずはお決まりのファインチューンから。

Earl'sコアは、AN10のフィッティングが着脱式になってます。裏を見るとテーパ加工の段差がそのままだったので(左側)、右側のようにファンネル状に滑らかに削りました。

実際の抵抗低減効果は?だけど大切なのは満足できるものを追求する気持ちです。所詮Modifyは自己マンの世界。。 

2004/10/02

珍しく雨の降った体育の日、沈丁花の甘い香りの漂うなか、玄関先でEarl'sアルミブラケットの加工です。う〜んいい香り!

Earl'sのコア自体はブラケットに無加工で付くのですが、車体との逃げ加工や、取り付け穴・ネジ切り等を行います。 

2004/10/10

クーラーユニットの仮組して、ボルトの長さや穴開け位置の確認をします。加工はしんどい時もありますが、このように実際の形になってくると嬉しいものです。

赤いキャップはEarl's部品をを買ったFluid Systemsがおまけに入れてくれたもの。後ろはクラッシュ後に交換したガラクタの山。いろいろと物を捨てられない性格です。

2004/10/11

オイルクーラーはここに納まります。

車体への仮組を行い、取り付け位置や車体との干渉がないかどうかの最終確認です。

関係ないですが、この日は夕焼けが綺麗でした。

2004/10/16

翌17日はとても天気が良かったために、作業はTDIステーの塗装のみにして、栃木の日塩もみじラインにある、Hunter Mtnに早めの紅葉を見に行っちゃいました。

2004/10/17

翌週は絶好のドライブ日和のもと、大好きな日光に紅葉見物に行きました。当然作業はなし。

宿泊は憧れの中善寺金谷ホテルです。とても庶民が泊まれる料金ではないですが、結婚記念日2日前なのでアニバーサリープランが適用され、何と半額で泊まれるのです。

2004/10/22

コア周りの加工が全て終わり、いよいよ本組です。今回は図に乗ってアルミブラケットを軽く研磨しました。だたそのままでは錆びまくるのでクリア塗装済です。

右のスパナはここでは使いませんが色味が綺麗なので入れてみました。

2004/10/31

真横から見たコアユニット完成品です。Fバンパー下部から取り入れたエアを効率よく受けるため、若干前にスラントさせてあります。車体取付状態ではコアの右にシュラウドが付きます。

黒いTDIブラケットの左上に出ているステンボルトで車体側のダルマ穴に取り付けます。グレードによらずボディ自体は共通のようで、GLXにもTDIステーの取り付け穴が最初からボディーに付いてます。便利!

2004/10/31

これでコアユニットはできましたが、まだダメージを受けたステンメッシュホースの切断とシュラウドの再製作が残っています。今回はコアユニットを取り付けてから、きっちりホースの長さやシュラウドの形状を現物合わせ決めることにしました。

 コアユニット取り付け   2004/11/03

やっとコアユニットの取り付けです。ここまでくれば後もう少し。取り付け前に新旧並べて記念撮影。勿論右のグレーのEarl'sコアが新。ナロー幅で19段なのはどちらもいっしょ。

クーラーコアユニットを取付けます。文字で書けば一行ですが、クリアランスがないので、TDIステーを仮留めしてからコア部を入れて、どこにも干渉しない位置を出してから本締めです。

2004/11/03

向かって左上のコアとフレームのクリアランスはご覧の通り。ここをクリアするために、コアを若干右に傾けています。

コア左下とFサブフレームはご覧の通り。サブフレームはラバーマウントなので、エンジンに引っ張られて動きます。しかも上記のようにコアを右に傾けているため、ここのクリアランスが最もシビア。1号機はここが当たることがあったので、取付け後に位置を微調整した事がありました。

今回はさらにクリアランスをかせぐため、アルミブラケットの角を、1号機より大きく落としています。

コア右下とバンパーのクリアランスはこの通り。。ほとんどないので、当たる前提で緩衝材としてEPDMテープを貼りました。

本締めの終わったコアを真下から見るとこんな感じ。左フェンダーエリア内にすっぽり収まっています。

さて、これから最後のメンドイ作業のシュラウド製作です。

採寸して1号機の型紙も参考にしながら、2号機の型紙を造り、0.2mm圧アルミシートに書き写します。

金切バサミで切って、ハンマーで叩いてシュラウド製作開始。

2度目なので、作業がはかどるはかどる、と思いきや、、、

山と谷を思いっきり逆に曲げていたことに気が付いた。一瞬クラクラしましたが、折れないかとひやひやしながら一旦平らに戻してやり直し。

2度目とは言っても油断は禁物ですねー。

エッジは前回と同じく、怪我防止と強度アップのため、折り返し加工をしています。

リベットでつなぎ、フレームと干渉する部分を現物合わせでカットし、取り付けビスの穴を開けてシュラウド完成!

写真のExif情報見たら、シュラウド製作に2時間ちょっと掛かってますね。まあ作業の遅い僕としては、2度目でもこんなものか。

早速取り付けたところ。これで小型コアにも、効果的に冷却風が通り抜けるようになります。

この後、グリルを取り付けたらもう9時前だったので、今晩はここでおしまい。

2004/11/03

   配管      2004/11/06〜2004/11/07

いよいよメッシュホースの接続です。その前にクーラ部のオイルを抜きます。右は使った工具達。

ステンメッシュの配管を外します。

2004/11/06

ホースはこんな風にダメージを受けているため、切除します。幸いにして、長めに作っていたため、なんとかなりそうです。

L字アルミアングルを切って作ったアルミバイスジョウに挟んで、エンドを回して外します。

ほつれ防止のガムテープを巻いてから、金ノコでカット。その後テープをはがし、金切バサミでメッシュを切りそろえます。

オイルを塗ってからエンドを組み付けます。相手はゴムホースなので、ネジの締め過ぎに注意。

切り取ったホースの内側を見ると、ダメージを受けた部分が出っ張っています。ステンメッシュは硬いんですね。出っ張りはまるで血管の中に溜まったコレステロールですね。

また前回エンドを締め過ぎたため、内側のゴムが、一周クルリと剥けてしまっています。

ホースを取り付け、オイルを約1L継ぎ足し完成! この写真は翌日のものです。しばらくアイドリングさせて漏れがないことを確認し、アンダーカバーを取り付け全て完了。

いやーまたまた長い作業だった。もうコースアウトはしないようにしようっと。

2004/11/07

ホースを切ったおかげで、実は長さがちょうど良くなりました。サンドイッチプレート下の120°エンドの取り回し角度もちょうど良い感じ。

て、オイルクーラ2号の製作にかかったコストは。。

Earl'sナロー19段クーラーコア21910ERL $104.16 

Earl'sクーラーコアブラケット1719ERL $19.86 

Earl'sアルミスパナ10ANエンド用 230410ERL $15.12

  日本への送料(UPS) $87.25

以上全て対応の良かったFluid Systems Engineeringより購入。

やはり海外通販は部品代は安くても送料が高いですね。人件費は当然勘定に入れませんので、オイルクーラ復活の部品代に2万7千円くらい掛かったことになります。これを安いと見るか高いと見るか、、まあ必要経費ですね。

コアをSetrab→Earl'sへと変更しましたが、同じサイズなので冷却性能もほぼ同じはず。但し冷却フィン面積はSetrabのほうが若干広いつくりのため、ちょっとだけ冷えにくくなった可能性はありますが、大差はないでしょう。

さてこの2代目オイルクーラが完成したのが2004年11月でしたが、その後、通年使用のMobil1 15W-50に5W-30をブレンドして、冬の始動直後の潤滑性UPを狙いました。それによってウォームアップまでのオイル低温時での走行でも、VR6が軽く回るようになりました。2005年に渡米後、新たに発売になったMobil1 10W40に切り替え、2006年は何故か発売中止になった10W40に替わり、禁断とも言える0W-40を通年使用としています。油温を適温に抑える事が出来ると、低温時の潤滑が不利な高粘度オイルを使わなくても油膜が保持できるので、精神衛生上とてもいいですね。

ちなみにオイル粘度を15W-50→0W-40に変更しても、数値に表れるほど燃費は変わりません。燃費に与えるオイル抵抗の粘度による差など、走りの条件の差に較べるとゴミのように小さいものなのでしょう。むしろカムの交換によって燃費は悪化してますね。。パワーが出るとますますアクセルを踏むのが楽しくなり乗り方が変わってしまうので仕方がないのですが。。

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