取りつけ乗った人しか知らない SCHRICK VGIの秘密 Part1

VR6のパワーには満足していた私がVGI(Variable Geometry Intake:可変吸気マニフォールド)を入れようと思ったきっかけは、今までのModifyによる重量増をいろんな意味で補いたいと思っていたからです。体感していた訳ではないですが、スタビやシートの交換は結構な重量増になっているはずですからね。ホントはカーボンボンネットによる直接的な軽量化を目論んでいるのですが、メーカーがオーダを受け付けてくれる希望者10人にあと2人足りないため、先にVGIによるエンジントルクアップを行うことにしたわけです。でもほんとのきっかけは、シカゴ在住でA4 Jetta GLS VR6(可変吸気付き)にお乗りの松村さんから「2000rpm辺りで急激なトルクの盛り上がりを感じます」とのメールを頂いて、すっごく羨ましくていてもたってもいられなくなったってとこです。
購入から取り付けまで
例によって通販で、他のパーツとともにUSAから購入しました。

Virtual Worldからの購入で、VGI一式は$1500と高価ですが、日本ではこの値段では買えないでしょう。いっしょに購入したブレーキディスクがめちゃめちゃ重いため送料はかなり高くなります。今回は個人のつてを使って裏ルート?で輸入ました。

一緒に購入した部品は、消耗部品がメインで、ザックスクラッチキットやサーモスタットハウジング、サーモスタット、AUX電動ウォーターポンプ、O2センサ、水温センサ、バンプラバー、各種ガスケット/Oリングなどなどです。

Modify用のパーツはVGI、穴開きブレーキディスク、AudiTTペダルカバーのみですね。一番エキサイティングなパーツは勿論VGI!早く付けてー。

これがVGIキット一式です。

3ピースのアルミ鋳造インテーク、バキュームソレノイド、ホース、バキュームタンク、コントローラなどで構成されています。基本的にボルトオンで付きますが、バキュームタンクやバキュームバルブ、コントローラ等を取り付けるステーは自作する必要があります。また取付け位置も指定されていないので、自分でベストの場所を考えました。

またUSAから輸入したのに説明書がドイツ語で、ちんぷんかんぷんなのにはマイッタ!ただしこれを英語に意訳していたSiteを見つけたので助かった!今はそのSiteはなくなってしまったので際どかったです。

3ピースのVGIは各接合部分でちゃんとポートマッチングされてますが、マッチングのために削ったところとそうでないところに段差が残っているので抵抗になりそう。吸気管内の流速は6000rpmまで回すと、300km/h近い亜音速になるので(空気が膨張しないと仮定して計算したのでホントかどうか?)ちょっとの抵抗でも大きく吸気効率に影響しそうです。そのためポート研磨をすることにしました。もともと外側はポリッシュするつもりだったのですが、外見だけで中身が伴わないっていうのがどうも好きではないので、その意味からも内面を研磨します。VGIはピークパワーにはあまり貢献しないので、間違ってもノーマルより最大パワーが落ちるようなことはあってはならないですしね。

まずは粗ずり。フレキシブルケーブルの先にビットを取りつけ、ハンドドリルで削る。キュイーンとリューター音を近所に響かせながら、その後ウラップホイール(回転紙やすり→紙やすり手作業→回転ナイロン→回転フェルト+白棒(研磨剤)と作業は順調に進み気がついたら3ヶ月も立ってました!土日の内、一日はSnowBoardに行っていたので、週一日しか作業できない上に、めちゃめちゃ根気のいる作業です。効率を上げるために、途中で100V ACの電気ドリルも買いました。それまで使っていた充電式ドリルはNi-Cd電池が30分ももたなかったので。。

気にしだすと終わりのない作業なので、まあまあのところでやめときます。

可変フラッパバルブを外して見た、#3シリンダへのポートです。

何となく違いが解りますか?

研磨といっても中仕上げくらいです。組んじゃったらどうせ見えないし、ブローバイとオイルまみれになるんだし。。あくまで段差をなくすことにこだわりました。

研磨前

        研磨後

研磨にはロドスタ乗りのこの方のサイトがとてもためになりました。Thanks.

外面研磨は手が入る分、内面より楽ですが、途中の仕上げをいいかげんにやると、最後にきっちり鏡面になってくれません。私は準鏡面くらいであきらめました。とは言ってもこの作業にまた1ヶ月。

スーパーディスクと紙やすりで粗ずり開始 そして1ヶ月後
外面研磨のための道具も一通り買い揃えました。スーパーディスク(グラインダ)→耐水ぺーパー#240〜#1500→ナイロンディスク→サイザル→フェルト+白棒のこれまた気の遠くなる作業でしたが、その甲斐あって外観は100倍位空気の流れが良くなっていそうな気がする!!

実はまじかで見ると、#1000辺りのペーパーがけをいいかげんにやったためか、細かい傷が沢山見えます。でもそんなことはこの際気にしない。スタンドでエアがけさせてもらって、念のため家で水洗いしてから、100Vブロアーで水分を吹き飛ばしました。そしていよいよ取付けです。

VGIは吸気効率最優先のため、プラグ交換用の穴がありません。そのため装着後はいちいちマニフォールドを外さないとプラグ交換できないことから、早めながら事前に(60000Km推奨に対し47000Km)プラグ交換しておきました。最初BOSCHのPlatinum+4にしたのですがイマイチ低速でのトルクの薄い感じが気に入らず結局純正のNGK BKR5EKUP(プラチナセミ沿面2極型と凝ったもの)に交換しました。流行のイリジウムは耐久性が普通のプラグ並(側方電極にプラチナチップをつけたものを除く)なのと、Platinum+4のように気に入らないといやなので試しませんでした。まあこの辺の話は別の機会ということで。。。

02/5/12:エアフロ+吸気管+PCV、スロットルボディ、インマニを外します。インマニにつながっているセンサ、ホース類も全て外すのは言うまでもありませんが、スロットルボディの冷却水の配管はつけたまま行けます。ヘッドカバーが黒いプラスチックなのがわかります。前期型はアルミ製でした。

ひどいオイルにじみもなく、パッキンは良好のようです。オイル交換時にこぼしたオイルにじみは清掃しておきました。

それにしてもインマニ内がPCVからのオイルまみれであったのは多少びっくり。でもこれが現代のエンジンなのね。調子もいいし、オイルまみれなのはOKみたい。

インマニ取りつけ前にプラグコードを取りつけます。フロントバング側はVGIに挟まれないように取りまわすのに多少試行錯誤しながらタイラップで留めました。

リアバング側はVGIの下に固定用のクリップがついているのでそのまま。

これがスロットルボディ様。PCVからのブローバイとオイルで汚れていたのでキャブクリーナで綺麗にしときます。OBDIIなのでアイドルコントロール用のスッテピング?モータ(回転し続けるんじゃないしなんて言うのだろ?)内蔵です。アイドリングのみアクセルバイワイヤ制御というハイブリッドな制御ですが、加速時はアクセルケーブルでちゃんと機械的にスロットルバルブが開くところが古典的な人間である私にも安心できます。

左側にそのモータ?とスロットルポジションセンタが入ってます。右がアクセルワイヤのリールとリターンスプリング。なおスロットル内部は機械加工仕上げのようでとても滑らかで研磨の余地はありませんでした。

スロットルボディとアッパマニのガスケットを新品にしてVGIを取りつけます。ガスケットはキットに含まれていないので別途購入が必要です。吸気温センサやホース類を元通りにつなぎます。ブレーキのバキュームラインはカシメられていたので、付属のステンホースバンド留めました。スロットルボディとエアフロ+吸気管+PCVを元通りに取りつければVGIハードウェア本体の部は終了。今日はちょうどここで時間切れ。

コントローラやバキュームソレノイドは取りつけ場所もちゃんと考えないといけないので、時間もかかるし後回しにしてとりあえずエンジンかけてみることにしました。(実は早くかけたくて仕方なかった!)写真ではどこにもつながっていない可変フラッパのバキュームホースが、バッテリの上でトグロ巻いてますが、ガムテープで塞いで固定しました。

セルを回すと一発でエンジンはかかったが異常にアイドリングが高い。(確か2000rpm近かったような)どうやらアクセルワイヤとスロットルボディの位置関係が変わったようなので、ワイヤの調整をして若干の遊びを作るとちゃんと700rpm付近でアイドリング。いよいよ試乗に!

アクセルを踏むと若干回転が荒いような。。でもこれは気のせいか。それより明らかに車が軽く感じられる。発進時の重ったるさがなくなった!こんな2000rpm以下のトルクも増大しているのか!! 幹線道路にでて2速フル加速を試みる。うおぉぉぉぉぉ〜〜なんじゃあこの加速はぁぁぁ! 3000rpm近くから一気にノーマルにない強烈な加速が始まった。おおこれがVGIか!苦労して付けた甲斐がアッタぜ」思わずにやけてしまう加速である。例えて言えば、3000rpmしか回していないのに、5000rpmくらい回しているかのようなパワー感だ。(これはちょっとオーバーか?)いずれにせよパワーアップしたのは明らかで、当分はJettaに乗るたびににやけるのには十分なのであった。ただ唯一気になったのが、アクセルを戻してもエンジンの回転落ちが悪くなったこと。ちょっとエンブレの効きが悪く感じられるくらい、アクセル戻した時のレスポンスが悪くなったってことです。まあレスポンスはいずれはフライホイールを軽量化する予定だったので良しとしよう。←これには後日談がありまして、半年以上ドライブした現在は、やばいくらいと感じていた3000→4000rpmの強烈加速を何とも思わなくなってしまい、同時にレスポンスの悪さも何とも思わなくなってしまったのでありました。いやはや人間とは慣れる動物なのである。ところで4000rpm以上回してもまだ可変バルブが開かない低速モードのままなので、すんずまった感じのイマイチの加速をするのみでありました。

02/5/18:さてここからがVGIの補器類の取りつけです。これなくしてVGIは可変にはなりません。

補器類とはバキュームタンク、バキュームソレノイド、コントローラです。エンジンルームを眺めながら良い場所を探しますが、バキュームタンクがでかいためどうにも場所がありません。特にOBDIIの場合、二次エア供給ポンプヒューズがあるので、COXが付けている場所(左ストラット部とウォッシャータンクの間)も使えません。

でも絶好の場所を見つけました。それはワイパーモータの横(と言うか下)です。

残るコントローラは電装品なので、熱も水の影響も受けにくいECUの上がBest。なんたってVWが車の頭脳であるECUを置く場所ですからね。バキュームソレノイドはバルクヘッドのブラインドプラグの近くのカバーにタイラップ留め。このソレノイド、実はエアコンの内気循環切り替え用と同一部品でした。設置場所も極近くに。

ブラケット用のアルミ板やビス・ボルトを買ってきて、現物合わせで加工して、取りつけ後は見えもしないのに、軽く研磨なんぞしていたらもう19日の夕方です。我ながら作業遅いなあ。でも仕上りには満足。コントローラも切り替え回転数の変更が容易なように、後々取り外しやすい構造にしました。写真でわかるかな?時間がかかった理由は構想にかなりの時間をかけたからで、そのレイアウトの合理性と仕上りはプロショップにも負けてない自信があります。(これに関しては十分強気)

結局この日も最後まで行くことはできず、コントローラへのエンジン回転数信号ライン(写真の青線)は未接続のまま次回持ち越し。

こんな状態で600Km程乗りましたが、意外と4000rpm以上回すシチュエーションは私の運転では少ないことがわかりました。高速料金所からのフル加速と追越しフル加速くらい。それ以外はほとんど4000rpm以下ですんでしまうのがVR6のトルクなんですね。

02/6/1:信号ラインを直接エンジンスピードセンサのラインから取るか、インターネットの手順書とおりECUの緑のラインにつけるか最後まで迷いましたが、いちかばちかECUの緑のラインに割り込ませました。勿論被覆を剥いて半田付けした上で、きっちりテープで絶縁しました。簡易カシメ具(正式名称しらず)は接触不良の原因になるので使いません。

さてエンジンをかけると、タコメータも動くしなにも問題なし。試しに4000rpm以上回すと、コントローラ上のLEDが緑から赤に変わり、フラッパオープン信号が出る状態にあることが確認できました。よかった!ビンゴだった!!メインハーネスを傷物にしないですんだ。早速試乗に向かう。2500rpmくらいから強烈な加速がはじまり、4000rpmで一旦軽くトルクの谷を迎えてから、おおっ!吹ける吹ける、レッドの6400rpmまできっちり吹けあがる。これで中低速も高速も良いとこどりだぜ。

さあこれでやっと長期にわたった取りつけ作業は完了。残るはシャシダイ乗せて、最大パワーとトルクを測るついでに、低速モード(フラッパ閉)と高速モード(フラッパ開)で別々にダイノランをやり、ベストの切り替え回転数を決めるセッティングが残っています。

その話は後半に続く。。ってEngineに結果は書いてあるけどね)

Back to Home 

Part2進む